【感想】優しい世界だと思った『恋愛する気がないので、隣の席の女友達と付き合うことにした』
『(恋愛する気がないので、隣の席の女友達と付き合うことにした』の感想です。
※ネタバレあり
~あらすじ~
姉に付き添って瀬戸内海にある離島の高校に入学した和泉凛太朗(15)。田舎育ちのクラスメイトたちは朝から晩まで恋愛の話ばかり。俺の隣の席に座っているのはジャングルジムの頂上で逆立ちをする頭のおかしな女だが、顔が美女だから一週間で四回も告白されるぐらいだ。俺はオタク趣味に時間も金を費やすから恋愛なんかしていられるか!ーーそれでも、人生には落とし穴というものが存在する。
~総括感想~
最初からくすりと笑わされて、終始穏やかな気持ちで読みすすめることができた。
シリアスやカタルシスが激しい作品ではない。
作者の文章力を詰め込んだ読み易さで書かれたラブコメは、余計なことを考えずに素直に楽しませてくれた。
”ありな”がここ最近読んだ本のなかでは一番動かしやすい(動かし方をしていた)キャラクターだった。
2巻が出たら間違いなく買う。
~売りポイント!~
・ヒロインが可愛い
・物語のテンポがいい
~ヒロインが可愛い~
ヒロインが可愛い。
隣の席の女友達 友近姫乃(ともちか ひめの)
喫茶のメイド娘 氷室有希(ひむろ ゆき)
マセガキ小悪魔 天ヶ瀬ありな(あまがせ ありな)
姉姉姉姉姉姉姉 和泉百夏(いずみ ももか)
中でも表紙をかざるメインヒロインの友近姫乃と中学二年生にして男をたぶらかす手腕に長けたありなはいい。
天然ボケな友近姫乃は読み始めは奇行少女だとおもった。
が、よくよく読むと実はちゃんと「あ、こいつ考えて喋ってるな」みたいな台詞の言い回しがあったり、クラスメイトとの会話には「うん」や「うーん」で対応しているのですが、主人公と会話するときは結構はっきり喋っていたりするんですよ。結構エモくないですか?
それとメスガキありな。マジでここ最近読んだ中で一番場を綺麗に荒らすキャラクターでした。詳細を話すとネタバレになっちゃうのですが、結構な犯ざ……コトをやっているんですけど、読者に怒りを抱かせない! しかも場面をちゃんと動かして会話も回してお色気も担当するという……末恐ろしい子。
作者の力量の高さが伺えて、読んでいる最中そのテクニックに惚れ惚れしていたぐらいです。そのぐらいありなはメスガキ!
~物語のテンポがいい~
・視点主である主人公(凛太朗)が悩まずに行動を決める
・掛け合いで難解な言い回しがなく、口語に近いから読みやすい
・作者が余計な描写を省いている
特に、この「余計な描写を省く」点について。(若干のネタバレあり)
例えば放課後、学校を出てから喫茶店に行くまで歩く道すがらの会話~とかあるじゃないですか。そういうのカットです!
ラブコメだから、ヒロインと一緒の時間で普通は削らないじゃないですか。それが肝みたいなものですし。1巻だからサブヒロインとのデートシーン全カットです!
ラノベとしては割と豪胆なことやってるんですけど、その分本筋が頭に残り続けるから、どこかで物語がわからなくなることがありません。
わたしは「描写必要かな? いちおう書いとくか」みたいな感じで本筋とは関係のない話をだらだらとキャラクターにさせてしまうことが多いので、ばっさり切った作者の血眼の努力(いや血眼になってるかは知らんが)に拍手喝采です
~※ネタバレありの雑記~
・優しい世界(一番書きたかったこと!!!)
~優しい世界~
ネタバレがないと語れない、この作品の一番の特色で好きなところ。
この作品、誰かを「怒ったり」、誰かの「邪魔をする」ことがほぼありません。
例えば、文化祭を発案した姉に指名されて凛太朗が企画をその場で教師に口頭で伝えます。
ラノベで現実の話題出すなと言われたら申し訳ないのですが、普通なら教師からNOが出るはずで、譲歩しても一旦会議にかけるぐらいなもんですよ。
けど本作では凛太朗に対して教師人はすぐさまOKサインを出します。これは学生である凛太朗に対して「やりたいようにやっていいよ」と全面的な肯定を示していることになります
次に、友近です。彼女は集団行動が苦手だと後に明らかになります。彼女の言い分としては
「友近のやりたいことと、みんなのやりたいことは、別に同じである必要はないと思う」
というものです。友近は自分のやりたいことをやりたいと、まあ協調性のないことをいいます(特大ブーメラン)(文化祭の準備をサボった経験あり)。そういう言い分で、友近は文化祭の準備から人知れず抜け出して公園でブランコを漕いでいます。
そんな彼女に対してクラスメイトは誰も怒らないのです。
しかも、このあと友近は文化祭準備への参加として各教室の黒板に”ひとりで”絵を描いていきます。
これに対しても誰も阻害することはなく、友近なりの参加を暗に認めます。
作中のどのシーンが好きかと言われればこのシーンが一番好きです。二番目は家の床が抜けて穴のなかにはまったシーン。
蛇足ですが、他キャラクターも同様のエピソードがあります。
ケーキを不味いと言われた氷室はケーキ上達のために練習と研究をします。これに対して誰も「そんな無駄なことはするな」なんて言葉はいいません。
氷室が美味しいケーキを作ると、今度はありなが美味の欲求をもとめて衆人環視の前でひとりケーキを食べます。それを誰も止めません。
2回だけ、邪魔が入る事柄があります。
1.幼少期の友近
2.姉へのアプローチをかける男をさえぎる弟
2はギャグ要素なので、実質1だけが「邪魔」の存在するシーンです。
そしてそのシーンがラストにつながるんすねえ!!!
あとがき
以上、『恋愛する気がないので、隣の席の女友達と付き合うことにした』でした。
本当はありなについてもっと書きたいんですけど、紙幅が足らないからなーしょうがないなー。ありなの動かし方は本当に上手だと思った。
雑記なんですけど、あとがきの内容がわからなかった。
たぶん小説にちゃんと文字が書き込まれてるとかだと思うんだけど、bookwalkerで買ったからかタブレットでもPCでも字まではよめなかった。解読できた人いたら教えてください。
もしかしたら追記少しだけあるかも!
とにかく2巻をば!
『オメガクインテット』PS4発売当初に出たゲームの感想
オメガクインテットをプレイしたので感想です
クリアしてそのまま思ったことタラタラ書ただけなのでマトモな感想は許して……
(※ネタバレあります)
前提
・PS4発売から間を置かずに出たソフトだった気がする
・発売当時、PS4を持っていなかったけれど、アイドルPVがすごくてやりたいと思っていた(発売年2014)
・EDまでしかやった(真EDまでやる気力はなかった)
感想
つらいし面倒だった。
カメラワーク下にしてヒロインを覗いたらスカート押さえて「ダメだよ!」っていうモーションはよかった
シナリオ
重めのシリアスを軽めのキャラクターたちで中和しながら進める話。
魔物に街ごと囲まれていていつか滅ぶ世界だけれど、その世界にはウタミコというアイドル的存在がいて、彼女たちが魔物を倒す世界。
先行きのない暗い未来も明るいヒロインたちと一緒ならいつか光が見えてくるよね!という感じに、希望を捨てない姿は見ていて好きだった。そのヒロインたちでもどうしようもないシリアスによってバッドエンドになったのはもっと好きだった
序盤は設定が重くも雰囲気は軽い調子で進む。
中盤は延々と軽い調子でふわふわとしていたイメージ(知り合いが魔物に変貌したシーンぐらいしか覚えてない)
終盤になって、ウタミコの一人がbeep(魔物を生んでる元凶?)であったことが発覚する。そのことでウタミコたちは街の人間から疎まれ始め、ウタミコとしての力が減っていく。
街を攻めるbeepも多くなってきたから、起死回生の一手が必要だ……!
センターでメインヒロインのウタミコが「俺は馬鹿だからわかんねぇけど!」ってキャラクター。
これに対して、周りが別に有能でもなく正義感や使命感だけを持っている人間だから、なあなあで馬鹿の考えに流されているように見える。
「俺は馬鹿だけど!」が許されるのは情報が整った後、どうすればいいかわかんないときにするから行動に意味ができる仕組みだと思っていたし思った。情報が少ない状態で「とりあえず敵陣つっこもうよ!平気平気!」は普通に「えー……」って感じだった。手詰まり感があるのはわかるんだけれど、その馬鹿が永遠と話の中心にいる+話し合いが終わってない段階で口を出すから何も決まらない会議を混乱させる存在に見えた。あいつこそ街を破滅させようとしている黒幕じゃねえの?
暗いシナリオは好きだったけれど、キャラクターの意識の軽さが流石に鬱陶しく感じた。
馬鹿キャラ以外に華を持たせるシーンが必要だったと思う。キャラシナリオなら特に。
・サブクエスト進めないと真EDいけない問題
このシステムの良し悪しはひとまず置くけれど、面倒でメインクエだけ進めたら「もう一回最初からやってね!」てなっても答えは「しない」
ゲームシステム(戦闘面)
尖ってた。マジで面倒だと思うことがいくつもあるけれど、悪いとは思わなかった。
面白かった点
- 必殺技スキルの爆発力。大ダメージ!
- ハーモニクス。連続した戦闘に対して他キャラとスキルを連結して強力なスキルを打てる
問題だと思った点
- 通常攻撃が弱すぎる。スキップ戦闘でも長い
- 敵配置とスキルの相性が悪い。縦や横マスが攻撃範囲にあっても、敵がそこにいないことがザラ
- 状態異常による妨害が多すぎる。スキル使えないはもう攻撃しないと同じなんよ
最悪だった点
- 攻撃力や防御力などの表記が「歌唱力」「神道力」みたいな表記になっている
- パラメーターなどの色合いが他パラメーターと一致しない。UIがカラフルなだけみにくい
状態異常でマヒ、睡眠、毒、ウイルスなど……とにかくすぐに状態異常になる。
最初のターンで敵を倒す or ライブLv4の効果で状態異常を無効化するかしかない(なおターンの最初にライブLv4は発動困難?)
わたしがRPG系のゲームを作るとき、絶対に攻撃力とか防御力を別の馴染みのない名称にすることはないと思えることができた。そういう気づきをくれたことに対しては感謝をしてもいい。それくらいわけがわからなかった。
戦闘は必殺技の参照:〇〇値だけバフかけて大技で殴るの繰り返しだった。ワールドマップからホームに戻ってこないとHPやSPが回復できないからレベル上げは面倒。
(これはあまり気にしなかった)
攻撃回数が6,7回あるから、画面右側の順番システムの列からアイコンが消えて、次に誰がどの順番で攻撃になるのかわからなかった。そんなん気にしなかったけれど、真面目にやってたらイラっとなってたと思う
ゲームシステム(MAP・クエスト)
敵モブにあたらなくなる虫よけスプレー的なアイテムが潤沢にあったのはよかった。逃避コマンドもよっぽどじゃなきゃ失敗しないと思う
マップが広い。ただ広いだけで移動が面倒だった。途中からマップ上の歩行スピードが上がるけれど、それまでは本当に面倒でしょうがなかった。
キャラクター固有のマップスキルがあって、それのレベルを上げないとメインクエストが進まない。メインクエストを進めるためにサブクエストをクリアしないといけない。
サブクエストの魅力がなかった+序盤のストーリーでやる気がでなかったからサブクエ進めなかった→メインクエスト詰まる。これが一番ゲームやってて面倒だなと思った。メインクエストはしょうがないとしても、サブクエやらなきゃ詰まるはクソゲーの烙印押されてもしょうがないと思う
アイドルPV
2014年にやってたら湧き上がってた。いまはMMDでもこれより凄いのあるからなあ……。これに関しては後からやった私の問題なので評価なし。でもやっぱり買いたいときが買い時なんだと思う。買ってたらクソゲーだって周りに言い回ってただろうけど
総括
攻撃力とか防御力みたいなステータスにまつわる言葉を馴染みのない単語に置き換えない。
RPGの必殺技は必要
モブとエンカウントしない仕組みの需要は大きい
メインクエストを進めるための要素をサブクエストに詰め込まない
以上、感想でした
たぶん追記はしない! めちゃくちゃおたんこひまひまひまだったら真EDのために2週目やるかもしれないけれど、サブクエ進めなきゃいけない系ほんと嫌いなんで……。
最近言えて嬉しかったこと
あけましておめでとうございます
2021年、初の言えてうれしかったことを発表します
友人らと夜の2時まで往年のボカロやら好きな曲を垂れ流しているときのこと。
ボーカル音源のない琴の曲を流した友達がいますた。
私「これなんだっけ」
友「この音止まれって漫画原作の曲」
私「あー、原作者がアミューって名前なのは知ってる」
これです。
この『この音止まれ』ってジャンプSQでやってる漫画の、原作者の名前だけが気になってピンポイントで覚えていたのですが、それを口に出して誰かに伝えることができました!やったね!
ちなみに聞いていたのは天泣という曲でした
琴ってあんな速弾きできるんですね。三味線ぽくベースだけを鳴らすのしか聞いたことがなかったので、音色が綺麗でびっくりしました。
アニメやったのも初知りだったんで、こんど観てみようと思うキッカケになりました。
以上!
気持ちよかったから書いた日記!
日記・2020年12月に遊んだゲーム
年末ですね。
今年の振り返りでもしようかと思ったのですが、読んだけど忘れた小説やプレイしたけど覚えていないゲームなんかがありすぎた。なので月の終わりに振り返ろうかという感じです
目次
- SEKIRO
- クトゥルフ神話TRPG
- スーパーマリオサンシャイン
SEKIRO
12月の頭ぐらい。大学を卒業してから久しぶりに大学同期と飲み会に行きました。
やっぱりみんなゲームを買ったはいいものの、やらずに積んでるゲームが多くなったらしいです(ゲームやらない大人になった人はいなかった模様)。
わたしもKH3とかゼノブレイド2とかライザのアトリエとか、ほかにもたくさんクリアできていないゲームが多いです(というか、今年クリアしたゲームってp5と十三機兵くらいな気が。最近だとHalf-Life買ったのに)
なので、本腰入れて積んでるゲームを消化しよう意気込み、さっそくSEKIROから始めました
途中まで進めたセーブデータをロードすると、平田屋敷で毒を吹きかけてくるおデブさんに勝てずにやめて、赤鬼すら倒していませんでした。
このまま始めてもすぐに負けて嫌気がさしてクリアできないので、まずはSEKIROクリア済みの友達に助言をもらうことにします
友「平田屋敷のボス? まぼろしお蝶?」
私「いや、毒を吹きかけてくるデブ」
友「中ボスじゃねえか」
などのやり取りから始まり、SEKIROのボスの倒し方を教えてもらいました。
・基本的に雑魚敵に簡単に殺されるので、とにかく1vs集団はしない
・背後を取って忍殺が基本。邪魔な敵を一体ずつ時間をかけて排除するべし
・バックステップで逃げないでガードの練習をしろ
締めに、「とにかく諦めるな」と熱い言葉をもらいました。フロムゲー(この開発会社の名前。ダークソウルなど)はとにかく諦めないことが大事らしいです。
というわけで、弦一郎たおしたぞおお!!!!!
めちゃくちゃ難しかった。最初は負けすぎて「このキャラって実はラスボスなんじゃないの?ゼルダでいうところのいつでも行けるガノンドロフみたいな感じなんじゃないの?」と思ってた。
やっと一本ゲージが割れるようになっても、二本目のゲージからはジャンプ斬りの後の危険マークが突きなのか下段なのか煙に隠れてわからず突き刺されてデッドした。下段をジャンプでかわしたあとに攻撃してしまう手癖がついてしまって何回も弓に射られた。
そんな感じで何度も何度も死んだんですけど、結論からいうと、SEKIRO楽しいです。
難しいからこそ倒せた時の感慨がすごく強い。
ダクソとは違う点で、敵が人キャラクターだとモーションもわかりづらくて敵の攻撃が覚えやすくなってプレイが上手くなるのがわかって楽しくなれる。
それにゲーム事態がやっぱり作り込まれてる。
特にこの弦一郎戦の前。二連撃居合斬りマンがいるんですけど、攻略法がわかるまで何回も斬り殺されました。ガードしててもダメージくらうとか!
フロムすごいなってこのとき思ったのが、ボスだから時間をかければいいってわけじゃないっていうのを暗に伝えてきたのが凄い斬新でした。
やっぱりボスって演出もあるし覚えてほしいこともあって時間をかけることが多いじゃないですか? でもこの居合斬りマンに関しては、ジャストガードするって攻略法さえわかれば秒速で終わるんですよ。ボス敵なのに。モーションも場所もボス直前も、いろいろ整えた上でこういう使い方をするところ、逆に印象に残ってしまった。
と、最近SEKIROやってるという日記でした。
次のボスたおせねえええええ!!!!!
となったので次のゲームに行きます
クトゥルフ神話TPRG
シナリオ『古き木々のただ中で』
・前提
クトゥルフ初プレイ
ルルブを購入して初めてのプレイ
ルルブを持っているのはGMである私一人だけ
・準備
キャラシ作りに1時間以上かかった
ほとんどがキャラシを作れるサーバーが落ちたとかそこらへん。エクセルシート作っといたほうがよさそう
・導入
ここが一番難しかった。
PC(プレイヤーキャラクター)の設定が決まってないし、pcの設定を勝手に決めるのも悪いかと思って、何か導入に使える設定を引き出す必要があった。
・本編
今回のシナリオは街での情報集めと森の探索がメイン
街での情報集めで取得漏れした情報のせいで、森の探索に答えが出せないことがあった。
事前にどこでどんな情報が手に入るのか。どこにどんな施設があるのか。そこにどんな人間がいるのか
イラストで図子しておくといい
適当なマップ作っちゃったせいで動き方が単調になった。場所が決まっているシティシナリオとかクローズド系のほうが初心者にはやりやすそう
それとプレイ時間が読めない。
最終的に時間に追われたせいで、戦闘しないで家を破壊することになった。それはそれで面白き
・感想
面白かった。「え?そういう発想するの?」の連続だったし、わたしの字の文的な説明からキッチリ推理をしようとしてくれたのが嬉しかった。戦闘や探索でもっと面白くさせてあげられればよかったんだけれど、どうやったらそこを楽しめるのかがわからなかった。
自由度を高くするつもりで「なんでもしていいよ」と言ったけれど、指針がないことで逆に効率的なプレイを求めてしまい自由度を狭めてしまったかもしれない。
選択肢を見せてから、「あえて外すこともできる」としたほうが大筋に戻しやすいし、「あえて外す」という楽しみ方もしやすそう
スーパーマリオサンシャイン
Switch版のリメイク。
出た日に買ったまま放置していた。
ゲームディスクを読み込まなくなって最終面までやってなかったけれど、結構あっさりした終わり方なんだなって感想だった。
水を放出して道や壁にペイントされた泥とかペンキを落とすのはやっぱ気持ちいいけれど、スプラのソロを遊んだ後の世代には物足りなさとか感じそう。
マウス操作なんて昔は思いつかなかったけど、いまはスティック操作がもどかしいと感じた。時代はかわるんだなあ。
でもやっぱり面白かった。ポンプギミックは少ないけれど、その組み合わせがあって難易度も丁度よかった。少し難しかったりやり直しがあるぐらいの難易度って普通にすごい!と感心してしまった。
アスレチックステージの最終面が、崖沿いをヨッシーで進むゲームなんだけど、ヨッシーを卵から還すための果物を出したり運んだりするのが手間だったし、そのあとの魚にゲロをぶつけるギミックも気づくまで時間かかった。あそこ難しくない?!と思いながら夜中やってた。いい思い出になった。
いずれ羽化する14歳の中学生~『育ちざかりの教え子がやけにエモい』~感想
わたしのなかのエモの定義を増やしてくれた。
鈴木大輔『育ちざかりの教え子がやけにエモい』(ガガガ文庫/小学館・以下、本書)。このライトノベルがすごい!2021年版TOP100に名前を連ねることはなかったが、作者がどんな表現をするのか気になっていた作品。
わたしにとってのエモは『風夏』の「行くぜ浜中湖!」を読んだときの一瞬の魅力の爆発に対して使うものだと決めつけていた。花火の花開く瞬間こそ心が沸き立ち感情が揺さぶられる。だからこそ、本書の初読の感想は「エモくない」だった。だが、あとがきでガガガ文庫編集の岩浅氏について語られているのを見て、わたしの読み方が間違っていたのではと感じるようになった。あの岩浅氏が定義不詳の大海”エモ”に手を突っ込んで世に届けようとしたのであれば、この本には気づいていないだけで大きな熱量が潜んでいるのではないか。そう思いもう一度読み直した。
再読ではわたしの考えるエモを探すのではなく、何をエモと定義していたかを大海から探す気持ちで読み直した。
本書は14歳の中学生、椿屋ひなたのその内面を多方向から描こうとしている。性に興味を持ち、出来ないことに挑戦をして、同級生と喧嘩する。大人は誰もが抱えた思春期の悩みを忘れてしまうけれど、その悩みと対峙して戸惑い疑問を持つ姿を丸々と描こうとしている。
本書の特徴は二つある。
ひとつは読者の写し身が24歳の男性教師かつ小さい頃から見知った隣人という特殊な立場にあること。教師よりも近くて親よりは遠い隣人、その絶妙な立ち位置だからこそ引き出せる言葉や言動は、この本の肝でもある。特に性知識についての探究心はラノベらしくもあり、同時に友人と語りあった覚えもあって読んでいるこちらのほうが恥ずかしくなった。
もうひとつは、同級生や先輩、年下など読者の写し身として異なる視点があること。異なる距離感から椿屋ひなたを見通すことで、彼女が何にもがいているのか蜘蛛の巣の一本まで繊細に見通せるほど解像度が高くなる。その解像度の高さが読者の思い出をくすぐってくる。
『育ちざかりの教え子がやけにエモい』におけるエモとは、この14歳の少女が移り変わる変遷を指しているのではないだろうか。大人になって振り返れば笑い話でも当時は長く感じた。大人の視点から見れば一瞬で変わる時間にいるのだから、その爆発力はエモと感じるはずだ。
このエモに一番近いのはおそらくアニメ版『響け! ユーフォニアム』の高坂麗奈だと考えている。あの少女が持っていた大人への憧れや背伸びと、手放していない子供心、それから周りとの衝突。美貌と実力で本書とは異なるが、"周りの目を惹くほどの"という点も類似してる。本書が表現したかったのはそんな思春期真っ只中の14歳の中学生の長い一瞬だ。一巻目は消化不良的な終わり方をするが、その後の期待を煽るものだとご了承いただきたい
(以下、ネタバレ)
P.S.
『打ちのめされるようなすごい本』を読んだからそれっぽい書評をしたいと思って書評を書き始めたものの、結局は読書感想文になったやつ。
それと2巻目まだ読んでないから期待の結果がついてくるかは不明。
まとめきれなかった箇所について
・先生
教師仲間で大学の先輩で読者の写し身の元カノがいるんですけど、この人はきっと「年を取れば大人になるけれど思い描いていた大人の姿ではない」という一般的な典型パターンを描いたものだと思う。周りは結婚してるけど自分は~っていうシーンで、「大人として描かれる存在はいてもみんな自分を子供のように思っている」のかなって。いつかは知らないままに成長をしているけれど、憧れた大人には程遠いみたいな。
でもそれこの小説に盛り込む意味ある?って思った。年が近いから共感はしたけれど、本作に含む意味はちょっとよくわからなかった。
あと、好きなシーンはたまたま見ていたという理由だけで走り高跳びに挑戦をして失敗をする椿屋ひなたです。その場に立ち会った気にさせるほど感情描写が丁寧で、わたし自身も夕暮れのグラウンドに立って失敗をする姿を目に映していたと思わせる書き方でした(でも、居残り練習して夕暮れグラウンドの走り高跳びってFate)
クリスタこそ国産の神エディターだった
クリスタを買った背景
時間ができてからアナログで絵を描いていたのですが、水彩の絵の具が切れた機にペンタブを買いました
ペンタブというハードを揃えたとして、じゃあソフト面はどうしようかと。windows備え付きソフトの「ペイント」を使う選択肢はそうそうに消えていたので、高機能なお絵描きソフトも一緒に買うことにしました。
お絵描きソフトで有名なのは「SAI」や「CLIP STUDIO」、「Photo Shop」などがあるらしく、友人のイラストレーターに勧められるままに「CLIP STUDIO(以下、クリスタ)」を購入(でも友人は「SAI」を使っているそうです。なんでだ)
公式サイトで買ったキズナアイちゃんのクリアファイル付きのクリスタが2日ほどで届き、このとき初めてクリスタが国産ソフトであることに気づきました。
クリスタ。別名、配慮の鬼
画像はクリスタを起動した最初の画面です(厳密に言うと、クリスタと呼称されているのはCLIP STUDIO PAINTであり、この画面はそのhubのようなものです。この記事内ではこれをクリスタと呼称します。紛らわしくてごめんなさい)
私は小説を書くためにwordを使用したり、プログラミングのためにVScodeを使うこともあります。が、最初からここまでユーザーに寄り添ったつくりにはなっていません。
以下はざっと見た感じで優れてると思った箇条書きです(画像だと左側の欄を上から)
・自作の管理画面がある(しかもcodeとresourceの部分が最初から別になっている)
・チュートリアルと質問サイトがクリスタから一発で飛べる(wordの辞書機能が一番近いかな?codeだったらteratailとかQiitaがVScodeから覗けるみたいな)
・出力先(成果物提出先)が揃えられている
この最後に挙げた「出力先が揃えられている」
これがものすっごくいい!!!!
小説を書き上げたあと、小説投稿サイト上にぺたぺたコピペして、レイアウトやら改行やらどれぐらい違うのかとかサイト毎に意識したりとか、そういうのなくしてくれている。
和製のテキストエディターに欲しい。なんなら作りたいまである
勿論、文字を書くならword、コードを書くならVScodeがいいです。クリスタは絵を描くソフトであってエディターじゃないですから。けど「初期機能からこれぐらい親身なエディターがある……だと……!」と想像の遥か上にあって滅茶苦茶驚きました。
クリスタのUIがすごいとかって話を聞いたことがないんですけど、実は有名なんですかね?もっと褒められるべきだと思いました!まる!