杞憂する『毒入りスープ』【プレイ感想】
クトゥルフ神話TRPGで『毒入りスープ』(泥紳士様作)を回したのでプレイレポ
クトゥルフ神話TRPG(以下、CoC)は身内で2回やっていて、最近マイブームです。
同じメンバーでもっとCoCに慣れるために、初心者に優しくて1時間くらいでさくっと追われてCoCらしいホラーが味わえるシナリオと高名な『毒入りスープ』をプレイしました
プレイ日―― 2021/3/6
プレイ人数――3人(KP含む)
私の役割――KP
プレイ時間―― 4 時 間
……はい。めちゃくちゃ時間かかりました。
以下は時間かかった部分を覚えておくための感想です。
セッションをするご予定のKP様がいらっしゃれば参考になれば幸い
ちなみにステータスなどは7版【新クトゥルフ神話TRPG】にコンバートしました。戦闘ないから関係ありませんでした(少女のAPPぐらいしか聞かれなかった)
※以下ネタバレあり※
巡った部屋ごとにあったことと感想を書きます
①スープの部屋
7版ルルブにある『古き木々のただ中で』の探索者を継続で使用。探索者同士が知り合いということも大きいけれど、茶番より状況説明から入るクローズドの導入はKPとしてもPLとしてもやりやすいと思った。
メンバーが高校生からの同級生ということもあって、なかなかRPするのは難しいんですよね。気づいたらキャラクターとして話すことを忘れていたりするので。
クローズドだと状況説明から入るんで、自然と「ここは一体どこなんだ?!」みたいなロールプレイからゲームに入れるのがいいと思った。
メモの内容を確認してさくっと②の調理室に移動
②調理室
CoCあるある。ダイス運が悪くて必要な情報が手に入らない!w
テーブルの上の情報が手に入らずに、結局あとでごまごますることに。でもぱっと重要な情報を渡しちゃうとダイスを振る場所がなくなっちゃうし…悩ましい。
銀食器が毒に反応するかはプレイヤーのリアル知識で知っていたからよかったものの、おもいかえしたら調理室のダイスは全部失敗してましたね。
リアル知識がないプレイヤーの場合はある程度の恩情は必要。
キッチンが水を出るか確認していたのが想定外だった。たしかに閉じ込められているんだから飲み水の確認はするよね。想像していたときには思いつかなかったから盲点だった。幸運に成功してたらうどんのつゆとか流してあげればよかった。どうせダイス失敗していただろうし
ナイフを持ち出して③書物庫へ
③書物庫
ここでプレイヤーの発想に驚いた。
わたしは動画勢だから色んなリプレイを見てきたけど、この発想をしている人は見たことなかった。
私「(情景描写)四方を本棚に囲まれた部屋。真ん中には丸机とろうそくがあります」
PL1「ろうそく……? そのろうそくに火は灯っていますか。どのくらい前に点けられたかわかりますか」
私「火は点いていますね」
ダイスコロコロ――成功
私「あなたが目覚めたのと同時にろうそくの火が灯ったぐらいの使用時間だとわかりますね」
PL1「なるほど……。じゃあ<<追跡>>でダイス振ります」
私「……え、<<追跡>>? 何を追跡するの?」
PL1「この部屋の痕跡を。この部屋にいた人がろうそくを点けたとしたらどこに行ったかわかりますよね。部屋の外に出たのか本棚の後ろに隠し扉があるのか」
私「え、えっと。はい、じゃあ振ってください」
ダイスコロコロ――成功
私「あなたたち以外の痕跡はみつかりませんでした(というかクトゥルフだからそういうろうそくが点いてるとかはSFより超次元的な何かとしか説明つかないし)」
PL1「なるほど。じゃあ自分たちでろうそくの火を灯した可能性があるのか。目が覚めていきなり部屋にいたとおもったけど、実は目が覚める前から部屋にいて記憶がないのかも」
PL2「あーね」
私はこのとき心中で素直に「ワオ!」と思っていました。
KPである私はシナリオの先を読んでいて、かつCoCにおける不明瞭な部分は大体「邪神のせい」というご都合主義が頭の中にインプットされていたので、こういうシナリオから読み取れない展開を考えてくれたことに嬉しくなった。
ただ、悲しいかなこの想像の枝葉を容赦なく切り落とすのもKPのおしごとなのです。
本からメモを手に入れて④へ
④下僕の部屋
一番時間がかかりました。
理由としては、こちらで公開されていた素材を拝借して卓を回していたのですが、絵が良すぎた
特に下僕の部屋の絵がすごいいいんですよね。
右下にちょろりと人の死体が写っているから探索者が踏み込むのを(リアル時間で)けっこう躊躇してしまいました。
もちろんそのホラーを楽しんでもらえてKPとしても楽しい時間ではあったんですけどね!
私「部屋の中に入りますか?」
PL2「いや、入ったらやばい気がする」
PL1「少女は赤い服を着てるんですよね?」
私「探索者にはそう見えていますね」
PL2「ろうそくで部屋の内側を照らします」
私「少しだけよく見えます。赤い服の赤は血ですね」
PL1「よし!入らない!」
(中略)
PL1「近づいてってお願いしたら少女はどうしますか」
私「少女がこっちに歩いてきます」
pl2「止めます!」
私「少女が足を止めます。彼女が銃を持っていることに気づきます。PL2は警察官としてそれが拳銃であることに目星なしで気づくことができます」
PL2「やっぱし部屋の中は入れないな。うわーどうするか」
みたいな。この試行錯誤と踏み出す一歩を踏み出すまでの葛藤がCoCらしくて今回のセッションで一番楽しかったです。
結局SAN値を減らしながら遺体検分までして⑤礼拝室の部屋の前に
⑤礼拝室
結論から言うと、このとき午後7時でご飯時でした。
なのでもう終わらせたい感が漂っていました(少なくとも私の中にはあった)。
もともとは時間制限があるシナリオであることと、解決策が少女を生贄にするなのですが探索者が正義感に溢れている設定であるため自己犠牲しか選べない…というところで相談にかなりの時間がかかることが予期されたため、アイデアで本から毒が溢れていることにして少女諸共生還ルートしました。
礼拝室にある資料は取らなかったルートです。
前2回の探索でも最後に尻すぼみしたので、やっぱりきりのいいところで区切ってセッションを前後に分けたほうがよかったですね。
セッション総評
めちゃくちゃ回しやすいシナリオでした。
大筋の把握や導入と導線がとにかくわかりやすい。かつ、KPの裁量に任されている部分によって探索エンディングも天国にも地獄にもなる。「いきのいい生贄」の解決策として首なし死体でもいいKPと、それを認めないKPがいると思います。こんかいはその場面が訪れませんでしたが、わたしは後者で対応して少女を生贄に差し出させるつもりでした。いやー生きててよかった(白々しい)
プレイヤーサイドも目的と解決策が提示されるので悩むことはあってもするべきことで迷ったりはしませんでした。回して改めて、初心者KPやPLにすすめられている理由がよくわかりました。CoCやりたい!って人がいたら次からは真っ先に回しますね
以上!たぶん追記なし
明日(日付的には今日)に同じメンバーで『変わらぬ挨拶』(くまさん作)を回すので、そのうちプレイレポ書きます。
というかわたしもPLがしたい!