青色姫草です。
発売日より一日はやく『リズと青い鳥』のBDが届いて早々にむせび泣きました。あんなん一日二回も観たら感情が抑えられなくてストレス死する。ただでさえ仕事のストレスが溢れてしまっているのに定期
そんな仕事をサボった先々月くらいに買ってきた本、通勤の行き帰りにだけ読み進めていた本がついについに読み終わった!
結論から言うと、読書で感情移入ができる人にオススメ!
~あらすじ~
自宅にも学校にも「自分の居場所」がない高校生のヨミ。現実逃避に本を読んでいたヨミは、「本に恩返しができる本屋」の存在を聞かされる。その本屋にはまほろ本――魂を持つ本たちが集まるのだった。人夏休みを利用してその本屋でバイトをするヨミ。不器用な少女が過ごすひと夏の物語。
目次
- こんな人にオススメ!
- 感想(おそらく既読者向け?)
こんな人にオススメ!
・本が生き物になる現象を面白そうと思える人!
・ヨミと同じように居場所について悩んでいる人!
・本に恩返しをしたいと考えたことがある人!
・読書で感情移入しやすい人!
単行本だったものが文庫本になったので、多くの読者がいるというお墨付き!(たぶん!)
感想(ネタバレ含むかも)
人によってイメージした相手は多少の違いはあれど、おしとやか三つ編み眼鏡気が弱い内気、などの内向的な性格的特徴があるのが一般的に想像しやすいテンプレ文学少女です。
まほろば屋のヨミは、それらの特徴を全て反転させたような女子です。
勝ち気短気(無意識な)上から目線……。
主人公が気にくわない系の女子だからって本を読むことをやめるわけもなく(昔もらった『ハニービターハニー』だけはアレでアレだったから投げたけど)、少しずつ読み進めていました。
読み進めて。なんでこの主人公が気にくわないのか、そのいちばんの理由に思い当たりました。
「こいつ、ほんとに本好きか……?」
この主人公、まったくと言って本好きの気配が見えない。
キャラクターの好きなものがそのキャラクターの骨格をつくってきたと考えると幸せになれるタイプの読者なので、現実逃避について語るときは小説全般を指しながらも、好きな本については方向性すら明かさないヨミにたいして、本好きを疑いました。
……というかこの女、ゼッタイにイケメンが現れたら本なんてほっぽりだすだろ。(個人の感想です)
呑み込めない気持ちを無理やり説明するのがこのブログです!(ここまで前座)
ヨミは今どきの女の子だ。というのが個人的な解釈です。
本しか視界に入らないような女の子じゃない。学校での人間関係に迷い、家庭内不和に逃げ場所を捜す。
普通の生活や現実的な悩みがある。現実がメインで本がサブな女子高生。
好きな小説がなかったのは、読者がヨミという女の子に自己投影しやすいように。家庭問題や友達関係に「わかる」と共感して、本に恩返しをする理想が少しでも読者のものになれるように。
ヨミの心内を一定までは明かすけれど、その先を明文化しない。そうやって、その先に読者が空想できる余地をつくる。もっと理想を言うなら、読者自身が入り込める余地を。
この小説は、「まほろば屋」という場所を少しでも現実として感じるために他にも多くの制約やルールを超えずに作られているように感じました。
ほんと個人的な感想としてはヨミに対しては「なんだこのビッチ」みたいな気持ちでいたし、そもそも読書で感情移入しないのでハマりませんでしたが、共感しやすい人にとってはとても面白いと思います。
そんな感じです。書いているうちに考えがごっちゃごちゃになっちゃったのでそのうち書き直します。